♪ cocorotte な毎日 ♪

「こころってなぁに?」と問いかける毎日。目に見えない「心」を形にする試み

墓場で創った詩

  火の玉

      濱田アキ

 

小さい頃から痛いのをがまんするのが苦手

 

痛いと言えばお父ちゃんの手がやって来て

苦しいと言えばお父ちゃんの手がやって来た

 

だいたい、痛いだの苦しいだの

私が訴えさえすれば必ず誰かが解消してくれる

そういうものなんだ、この世なんて

 

だから知らなかった

人が死んだら

泣いても泣いてもどうにもならなくて

泣いても泣いても痛いのはなくならない

 

私は、あの、大人も子どもも、男も女もごちゃまぜの葬式で

小さい頃からやっていた「痛みの訴え」をおこなった

 

たくさんの手がやって来たが

痛いのはなくならないし

手を差し出しててくれた人は、私より何倍も痛そうだった

 

それでも私は仏様に向かって「痛みの訴え」をやり続けた

死んだ人のためではなく

私が痛いのを何とかしてもらうために

 

葬式は死んだ人のためのものでじゃない

生きている人のためのものだ

 

仏様に訴えれば訴えるほど

私の痛いのはどんどんふくれあがり

 

私はそこで

足の先から髪の毛の先まで震え上がった

 

私がたちうちできないことがこの世にはあるのだ!

 

お腹の底から熱い怒りがわいてきて

心の底から仏様を憎いと思った

 

私の身体は丸い火の玉となって

この世を転がり続ける

 

恐怖と怒りを仏様にぶつけても

何も変わりはしないと

身を持って知るために